これまでの大半を占めていた精製塩に代わって「天然塩」とよばれる塩の使用が年々増えている。「天然塩」とは、輸入の“岩塩”や“にがり塩”などの総称であるが、この両者には大きな違いがある。
まず、“岩塩”は、成分のほとんどが塩化ナトリウムであるため強い塩味が特長である。これは、生成の過程で地中に“にがり成分”が流出してしまうことによる。
一方の “にがり塩”は、まろやかな塩味が特長である。これは、その名の通り塩が“にがり成分”を含んでいることによる。(にがり成分=海水に含まれる塩類のうち塩化ナトリウム以外のマグネシウム、カリウム、カルシウムなどの成分の俗称) |
国内で “にがり塩”とされる塩は、製造方法により大きく2つに分けられる。
1つは、メキシコ、オーストラリアなどの岩塩など輸入塩(輸入原料)を水で溶解し、にがり成分を添加して煮詰めたもの。
もう1つは、日本の海水(国産原料)をろ過、膜濃縮して煮詰めたものである。
2000年9月、あじかんの松山営業所では、「にがり塩」である味の素の「瀬戸のほんじお」の取扱いが始まり、急激に販売数量をのばした。そもそも、四国といえば御膝元の「伯方の塩」がトップシェアの地域であるにも関わらずである。
その秘密は、「瀬戸のほんじお」が日本の海水100%からつくった数少ないにがり塩であるからである。「瀬戸のほんじお」は、独自のにがり量のバランスによって、渋み、苦味が少なくまろやかで厚みのある塩味に仕上がっている。また、海水のろ過、膜濃縮の工程では、土砂や不純物は勿論、有機物や重金属までも取り除き、衛生面、安全面でも完成度が高い製品だ。
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